くまねこさん

ブルーベルベットのくまねこさんのレビュー・感想・評価

ブルーベルベット(1986年製作の映画)
3.6
「ブルーベルベット」(1986年)をAmazonプライムで初視聴。鬼才デビッド・リンチ監督によるサスペンス作。リンチ監督作としては比較的に見易かったが、作品には常軌を逸した異常な世界観が満ちていた。

ある日、父親を見舞った帰りに野原を通りかかった大学生ジェフリー(カイル・マクラクラン)は、そこで切断された人間の片耳を発見する…その事件の謎を追いかけて深入りしていくと、異常な世界に遭遇していくストーリー。

主人公ジェフリーが謎の歌手ドロシー(イザベル・ロッセリーニ)の部屋に忍び込んでからのあの性倒錯な展開は常人には理解できん…。ドロシーと謎の男フランク・ブース(デニス・ホッパー)が繰り広げる倒錯的な性行為は衝撃的というか、マゾヒスティックなコントにみえる…(ごめん笑った…)
デニス・ホッパーの暴力的な怪演は印象的だが耳に残るはFuckの連呼のみ。

よく考えてみると、カイル・マクラクランがやってる事って、不法侵入、盗み、クローゼットからの覗き見、盗撮、女性への暴力的な平手打ち、発砲など、意外にも犯罪のオンパレード。

あの部屋を再訪するカイル・マクラクランもイカれてるが、ドロシーを好きになり愛し合う展開も理解不可能…何故の嵐

無理矢理連行された先での、粋なオカマさん、ベンによるオールディーズ地獄(笑)
Roy Orbisonの”In Dreams”あれ何なんだ?(ごめん🙇‍♀️ここでも笑ってしまった)
また、ベンの自宅に何故か太った男女ばかりが集まっているのはヤツの性癖か?

ラスト、コマドリが虫を食べる様子におどろく幸せな家族の日常風景。一見、平和そうな街にも悪事は必ず存在しているものということだろうか。ここでの成功がツインピークスTVシリーズに繋がると思うと感慨深い。