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霧の波止場のcyphのレビュー・感想・評価

霧の波止場(1938年製作の映画)
3.7
ジャン・ギャバンマラソン② 終始ギャバンに駆け寄り続ける犬がかわいい 流れ着いた不思議な宿屋「パロマ」(なんとなく笑ゥせぇるすまん的な怪しさのある場所でいい)にて「こっちは2日間飲まず食わずなんだ!」とつまらないことで客キレちゃってから「俺だって素直に食べ物がほしいって言いたいさ、でも恥ってものがある」と吐き捨てて、結局主人に案内されるがままにでかい硬そうなパンとサラミとをでっかいナイフで雑に切りながらもぐもぐ食べるギャバンのかわいらしいことと言ったら (ギャバンがミニマルなごはんを粗野な方法でモッモと食べてる様子なんだかいいな、と思ってたらWikipediaにて高倉健・淀川長治・池波正太郎もギャバンの食事シーンを絶賛と書いてあってだよね!とうれしくなった)

宿屋を出てからの展開は正直まあまあ退屈だけど美しい17才の姪ネリーに執着しやたらと身体を撫でるように触りはては恋人らしく見えた男を殺してしまうだめだめ男のミシェル・シモンがほんとにちゃんとキモくてよかった あとは犬、犬がワッと出港寸前の船を駆け降りてくショットだけで簡単に涙が滲んじゃった ふわふわさのほぼない、パンやサラミくらい硬そうな犬なのもよかった
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