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しなの川のtackyのレビュー・感想・評価

しなの川(1973年製作の映画)
3.0
野村芳太郎監督は、会社に言われた仕事はキチンとこなす。
それが芸術的であれ、商業的話題性のある作品であれ、関係なくヒット作を作る。まさに職人監督である。

この作品は上村一夫の世界観を再現するというより、ハッキリ「同棲時代」から続く由美かおるのヌードを愛でる作品である。
(でも、期待のシーンはそれほどでも無い。野村監督だもの。)

なので、ストーリーにいちいち批判できないのだが、花びらの開花や真っ赤な川の流れなど、行き過ぎた映像にはゲンナリしてしまう。でも、それなりにまとめる力量はさすがだ、

ラスト、由美かおるのお輿入れとのニヤミスで、由美かおるに散々振り回されて捨てられた仲雅美が、満州に行く事で、恐らく不幸になるだろうと予測させるところなど、お嬢様の勝手さを引き立たせていた。
しかし、「砂の器」と同じ監督とは思えない‥
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