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ザ・クレイジーズ 細菌兵器の恐怖の一のレビュー・感想・評価

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生物兵器のヤバいウイルスが事故で川に流入し…という『処刑軍団ザップ』や『キャビン・フィーバー』系の感染パニックものかと思うと、政府や軍の非合理な指揮系統をおちょくってみせたり、ウイルス拡散・機密漏洩を防ぐという名目での非人道的弾圧に対し市民がジョン・ミリアス『若き勇者たち』(当然ミリアスの場合、敵はアカだが)みたいなゲリラ戦を始めたり、さすがは社会派ロメロ、狂ったベトナム戦争時代をしっかり反映した映画だった。結局事態の収拾はまったくつかないのだが、ラストに残るのは恐怖でも諦めでもなく、徒労感のみ。見事だよな~。
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