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1965年11月21日はアイスランドの
ミュージシャン、ビョークの誕生日です
出演作「ダンサー・イン・ザ.・ダーク」を
鑑賞しました
監督はラース・フォン・トリアー監督が務めています
アメリカの田舎町に住むセルマ(ビョーク)はチェコから移民してきた女性です
セルマはシングルマザーで一人息子のジーン(ヴラディカ・コスティック)を女手ひとつで育てています
セルマは遺伝性の目の病気を患っていました
それは、やがて失明する病気でジーンにも遺伝することがわかっていました
そのためジーンの手術費用を稼ぐため工場で昼も夜も働いていました
セルマ親子は警察官のビル(デヴィッド・モース)の家の隣のトレーラーに住んでいました
ビルはセルマ親子を気にかけ何かと手助けしてくれる優しい隣人です
そんな忙しく働くセルマの楽しみは、仕事帰りに同僚のキャシー(カトリーヌ・ドヌーヴ)と習いに行くミュージカルでした
空想の世界に入り、歌い踊るミュージカルはセルマの唯一の楽しみのひとつでした…
視力を失った女性が息子を守るため、過酷な運命に翻弄される姿を描いたミュージカル映画です
セルマは自宅でコツコツと貯めていたジーンの手術代2056ドル10セントをあの優しかったビルに盗まれてしまいます
運命の歯車が回り始め、それはセルマの幸せではなく悲劇へと向かってしまいます
どうして、真面目に一生懸命生きている人がこんな悲しい運命を辿らなければならないのか、そればかり考えていました
セルマは穏やかで明るい女性です
彼女の周りにはいつも優しい人々が集まってきます
彼女自信の優しさが人を呼んでいるのでしょう
友人キャシー、思いを寄せるジェフ(ピーター・ストーメア)、隣人のビル夫妻、仕事の世話をしてくれる工場長、ミュージカルを教える人々、そしてセルマの最後に立ち会った刑務官の女性…みんな彼女といると優しくなっていきます
それだけに結末はとても悲しくやりきれない思いだけが残りました
映像のカメラのブレやセルマの視力の危うさを表すかのようなセピア色の画面が不安をかきたてます
物語がこのまま進むと暗く沈んでしまうのですが、この暗さをセルマの空想の世界が助けてくれます
彼女の視界が鮮やかになり、それと同時に画面も華やかに歌やダンスをみんなで楽しみます
それは観ている私たちの心の重苦しさを解放してくれました
そして、彼女の歌は最後の瞬間まで彼女自身を支えてくれました
でもやはり最後を思うと悲しい辛さだけが心に残ります
セルマの真面目さと母としての子を思う気持ちが充分伝わってきて、いろいろな意味で重い作品でした
カトリーヌ・ドヌーヴの抑えた存在感のある演技が素晴らしく彼女のミュージカルシーンをもう少し観ていたかったです
ビョークの魂の叫びともいえる圧倒的パワーと心からの歌声に魅了される作品です🚲️