セルマは別に天使でも悪魔でもなくどこまでも平凡な人間
欲の無さとかやさしさとかどこを取っても特徴がなくて、ただの人間
その上で、彼女に罪があったとすればそれは「不幸であった」ということ
不幸でいる人間はそれだけで罪だ。
本質的な彼女の不幸が現世的な彼女の罪を呼び込んだ、そう感じる。
別に胸糞映画ではない。
ありきたりなストーリーが、あるべき通りに進んでいく。
たしかに救いはないが、そこに眉をひそめるほどでもない、すべてはあるがままに
ショットの甘さは多々感じた
別に映画としては傑作でもなんでもないと思うが、ラストの首吊りのシーンを映しきっただけで個人的体験として無上の価値があるのではないかな、と思った
幕が降りる
メモ
ミュージカルが終わる話
ラストから2曲めまでに劇場を出れば
終わることへの恐怖
不幸なことはそれだけで罪だ
自分の視界がなくなることを考えた
お前本当に目が見えないのか?って言う台詞とかに
障害者への社会の視線の本質を見る
別にこれより凄い作品はいくらでもあると思うんだけど
ラストシーンを観ると傑作だというほかない気もする
価値を問われると難しい
ドキュメンタリーフィルムだな、物語というよりは
評価が難しい
観ました 胸糞映画と聞きすぎてどこまで胸糞なんだと思ったらぜんぜんだった むしろありふれた流れで当たり前の帰結に向かって流れていくストーリーがドキュメンタリーフィルムみたい
すべての設定とかそういうのに無理はないよね 夢見がちな人間が生きていける場所じゃなかったということと、「不幸」でいることそのものが本質的に罪なのだという事実を突きつけられた感はあった
不幸は連鎖する、彼女が何かしらの不幸を抱えていたことが彼女の罪だった