1964年、毛沢東を奉じる革命集団「センデロ・ルミノソ」は残虐極まりなかった。
その残虐性から「南米のポルポト」と呼ばれていた。
1980年に武装を開始し1993年アルベルト・フジモリが鎮圧するまでテロは続いた。
冒頭で主人公ファウスタの母親が唄う。
目の前で夫が惨殺され、自分は男たち陵辱されると言う内容。
とても悲惨で悲しみに溢れた唄。
そして母親は息を引き取る。
陵辱された母親から産まれたファウスタは「恐乳病」だと信じていた。
そしてレイプから身を守るため彼女は膣にじゃがいもを入れていた。
ファウスタが誰かに心を開く事はなかった。
そんなファウスタと南米らしい底抜けに明るい結婚式が次から次へと行われる。
ギャップの激しさが凄い。
ファウスタは生きる事を諦めているかの様。
過去の残酷な歴史に母親はめちゃくちゃにされ、彼女はそれを忘れる事が出来ない。
今でも続く争いに同じような思いをしている人がたくさんいるのだ。
それでも、人は前を向いて生きていかなければいけないのだ。