私は団地の出てくる映画が大好きなのだけれど(というか団地自体が)、団地マニアの本「団地団」にこの映画が紹介されていたので鑑賞。
昭和の団地は、みんなのあこがれのスタイルだったらしい。
ストーリーはエレベータのない団地の5階に住む家族について。
無職なのにいい暮らしの両親、会社の金を横領しまくりの長男、作家の妾の長女。この家族、すーっごくおかしい。悪いことしかしていないのに、ちっとも悪びれす、正々堂々と正当化しようとする。
父いわく、その根底には貧乏だったときの屈辱感があるのだそうな。。いや、それでもダメでしょう。
画面に映るのが多いのはこの家族なのだけれど、本当の物語の主軸は若尾文子にある。
彼女は成功するためにあらゆる手段を使って周りの人間関係を引っ掻きまわしていく。本当は、彼女に引っ掻き回された人間たちの物語。
出てくる女の人の化粧が、厚塗りすぎてビビったし、あの家族の価値観にはちょっとぎょっとした。
ただ、一番しとやかな獣といえるのは、あの母でしょう。時局読めすぎwしたたかすぎw