認知症になっていく者の視点から描かれた物語。
初期の記憶の混濁は、こちらも巻き込まれる。
娘パリに引っ越すって言ったじゃん！
一体どっちが誰が娘の夫なの？
チキンは？
看護師はだれ？
時系列、人の顔が次々入れ替わる。そりゃあ訳が分からなくもなっちゃうよね、と初めて認知症の人に共感を抱いた。
（これってかなり大事なことだよね。ケアする立場になると私はどうしてもイライラしがち。）
次第に観客は事実を察することができるようになり、初めてストーリーが見えてくる。
一個言いたいのは、アンソニー・ホプキンスが声を荒げるのは、娘、介護士など女性に対してだけ。
それか、若い女性としてご機嫌に扱うか。
娘の夫たちに対しては、大事な時計を盗まれた！！と思っていてもかなり下手に出る。
この相手の性別によって態度をもろに変える感じ、日本人のおじいちゃんとかなり共通すると思う。
やはり、日本とイギリスの社会は似てるんだと思う。
