ミサホ

反撥のミサホのレビュー・感想・評価

反撥(1964年製作の映画)
3.7
ロマン・ポランスキー初期の作品。
カトリーヌ・ドヌーブ主演。
ジャンルは軽めのホラーかな。

モノクロが物語の陰鬱さを増幅させる。
要所要所で打ち鳴らされるドラムの音。
静寂を破る電話のベル。
静けさとそれら効果音にざわざわする。

男関係が奔放な姉ヘレンと正反対の妹キャロル。ドヌーブは艶やかな美人だけれど、本作のウブでちょっと陰キャな妹役がよく似合う。

毎晩、男を家に連れ込む姉ヘレン。
その姉の喘ぎ声を聞く妹キャロル。
その時間は決まって午前0時。

毎回0時だから、それ自体がキャロルの妄想かなと思ったけど違うのかな。

姉への反撥が妹の精神を崩壊させる。キャロルの男への不信と恐怖。そしてついに…

ウサギ料理は、いやでも『ローズマリーの赤ちゃん』を連想させる。あと、犬を連れた隣人もどこか気持ち悪いし、大家さんも気持ち悪い。

不穏のオンパレード

完全におかしくなったキャロル。
ドヌーブの不敵な笑みが秀逸。
アイロンのシーンも“うわ…”となるね。

お姉ちゃん…妹が苦しんでいるときに、念願のピサの斜塔の絵葉書よこすんか〜い!ハメを外すなよ!って、キャロルちゃん、違う意味で外したね。とんでもない外し方…したね。
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