ロマン・ポランスキー初期の作品。
カトリーヌ・ドヌーブ主演。
ジャンルは軽めのホラーかな。
モノクロが物語の陰鬱さを増幅させる。
要所要所で打ち鳴らされるドラムの音。
静寂を破る電話のベル。
静けさとそれら効果音にざわざわする。
男関係が奔放な姉ヘレンと正反対の妹キャロル。ドヌーブは艶やかな美人だけれど、本作のウブでちょっと陰キャな妹役がよく似合う。
毎晩、男を家に連れ込む姉ヘレン。
その姉の喘ぎ声を聞く妹キャロル。
その時間は決まって午前0時。
毎回0時だから、それ自体がキャロルの妄想かなと思ったけど違うのかな。
姉への反撥が妹の精神を崩壊させる。キャロルの男への不信と恐怖。そしてついに…
ウサギ料理は、いやでも『ローズマリーの赤ちゃん』を連想させる。あと、犬を連れた隣人もどこか気持ち悪いし、大家さんも気持ち悪い。
不穏のオンパレード
完全におかしくなったキャロル。
ドヌーブの不敵な笑みが秀逸。
アイロンのシーンも“うわ…”となるね。
お姉ちゃん…妹が苦しんでいるときに、念願のピサの斜塔の絵葉書よこすんか〜い!ハメを外すなよ!って、キャロルちゃん、違う意味で外したね。とんでもない外し方…したね。