イチロヲ

悪魔の植物人間のイチロヲのレビュー・感想・評価

悪魔の植物人間(1973年製作の映画)
3.5
突然変異体の研究に勤しんでいる生物学者が、食虫植物と人間の混合体を誕生させてしまう。マッド・サイエンティストの破天荒ぶりを描いている、オカルト・ホラー。

フリークス一座の人員として呉越同舟することができず、容姿にコンプレックスを抱え込んでいるエレファント・マンが重要人物。彼は普通の人間に戻してもらうことを条件に、実験体の拉致行為に加担している。

中盤部、サーカスのフリークス・ショーの場面で登場する人物たちは、そのほとんどが「本物」であると思われる。残念ながらシャム双生児は見られないが、かつての見世物興行を映像体験することができる(やはり日本語吹替版では大幅にカットされている)。

植物人間が町人を脅かしていくドラマではなく、フリークス一座の齟齬を描いていく方向性。運命共同体から逸脱するフリークの葛藤劇が主軸となっている。血みどろスラッシャー系を期待すると肩透かしを食らうので要注意。
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