サンヨンイチ

パルプ・フィクションのサンヨンイチのレビュー・感想・評価

パルプ・フィクション(1994年製作の映画)
3.6
クエンティンタランティーノ作品の代表作とも名高い1本。
無駄話も多く、唐突なバイオレンス描写もしっかり押さえてあります。

154分もの大作なので
合わない人にとっては
他のタランティーノ作品鑑賞を躊躇うほど苦手意識を植え付ける可能性があり、
一方で好きな人にとってはたまらないクセに溢れた作品だと思います。
映画そのものを愛し、リスペクトとオマージュを盛り込んでいるらしく、
それを正しく理解して楽しんでみることができる人がいるとすれば、
それはそれは思考の2時間半なのでしょう。

わずかにバッティングする登場人物たちが
無駄に多彩な会話劇でそれぞれの人物像を明かしていく贅沢な時間。
バラバラな時系列で連なる単独のショートストーリーが交差し収束する群像劇。
一つ一つが単体のドラマとして面白く、
少しずつ世界観が明らかになっていく過程が楽しい。

ユマサーマンは美しすぎて、
映画史における美女の一人として
語られるような存在なのではないでしょうか。
これだけでも必見の価値ありです。