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蜘蛛巣城のpompeiiのネタバレレビュー・内容・結末

蜘蛛巣城(1957年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

メモ

・「乱」がリア王を下敷きにしているなら、本作も「マクベス」を踏まえているのか?と思ったら案の定そうだった。西洋古典を日本に置換する腕がすごい。
(終盤の森のように大群が押し寄せるという予言はマクベスそのもので、日本版への翻訳以外の何物でもない笑)

・人間の業についての歌は印象的。志村喬が歌う「ゴンドラの歌」を思い出した。

・未来は知らない方がいい?

・大将を討つ直前、三船の奥さんが闇に消え、闇から浮かび上がってくる描写は不気味

・三船が馬を走らせるとき、音楽が断絶し、また再開する。

・黒澤作品で三船の弱々しい姿を見られるのは珍しい。そしてこんなに猛々しく、豪快に、鬼気迫る演技ができる日本人は現代、いやここ数十年にいるのか…?
矢が飛んでくるシーンの演技はもう凄すぎて…

・義明の息子を取り逃がした者が斬られたシーンはリアル。血の吹き出し方も含め。

・運命というものに翻弄されるというのはギリシア悲劇的。そういう意味で映画と演劇が融合したような印象を受ける。
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