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浜辺の女のdope猫のネタバレレビュー・内容・結末

浜辺の女(1946年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

ジャン・ルノワール全部いいぞ!
三角関係最高!盲人の画家最高!
冒頭の難破線のモンタージュもいいし、暗がりの中にじっといる女の佇まいもいい。
おれも絵を描くので目が見えなくなるのは怖い。失明する夢をよく見る。最後の決着もかなり納得感がある。

崖から画家が落ちる一連のシーンもめちゃくちゃ良かった。

船上での二人の決闘もいい。『河』もそうだったけど、入水すると何か憑き物が落ちる、といった話になっている。

演技もいい。旦那の前でタバコやライターのやりとりを間男と奥さんの構図、酒を渡すときに頭の向こう越しに渡すやり方、画面横を三分割した奥手前奥の三段構図を用いてる場合がおおい。

家の周りを走ったり転んだりする女の様子は絵ワイエス描くクリスティーナの世界のよう…と思ったらワイエスの方が一年あとだった。

これくらいの画面の抽象度とリアリズムの按配が理想だな。
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