地上の楽園
理不尽が詰まった作品だった
帰国事業で北朝鮮へ渡った長男のソンホ(井浦新)。
病気治療のために25年ぶりに日本に帰って来る。
家族との感動の再会も束の間、思想の違いから微妙な空気が流れる。
常に見はられた帰国。
盗聴され続ける実家。
これが実話ベースだなんて。
家庭から一人の義務の帰国事業。
行きたい人だけが参加したのではないとこの作品で知った。
父親の身代わり。
楽園のはずが栄養失調。
妹リエ(安藤サクラ)の吐き出す思い。
家族が引き離され辛い生活の先のはてに…。
「大っきらい」
リエ演じる安藤サクラの叫び声。
「大っきらい」なものからの許せない仕事。
兄の葛藤
妹の爆発
こんなに辛い、選べない人生。
病気さえも利用される。
同じ家族なのにいる場所が異なるだけでこんなに違う。
不条理。