nana

Winter boyのnanaのレビュー・感想・評価

Winter boy(2022年製作の映画)
3.5

危うく脆い刺
その刺は長く深く自身も周りも傷つけていく。

父親が亡くなって混乱した家族の壊れていく過程と再生。

監督自身の経験に基づいて作られている。

思春期のモヤモヤ
体の関係はあっても愛の表現がまだわからない美少年。
憧れと嫉妬、自らを持て余す。

「窓から覗いてるように」と主演のポール・キルヒャー氏が仰っていたが、自然にその主人公と周囲を見ているような気持ちになる。

主人公リュカの繊細でエキセントリックなキャラクター。
リュカを演じたポール・キルヒャーの美貌が更にその辛さをドラマティックに演出している。

300人以上のオーディションから選ばれたポール・キルヒャー。
今最も注目されている若手フランス俳優の1人。超イケメンさんです。

舞台挨拶前にアクシデントでぽーりぃと肩が触れそうな距離でバッタリ‼️ニッコリ笑ってくれた笑顔が美しすぎて。

あるプレミアでお会いしたジュエット・ビノシュはパンツスーツが似合うカッコイイお姉さん、という感じだったけど今回はその方とは別人のように母親だった。女優って凄い😮

ジュリエット・ビノシュ演じる母親始め、キャスト全員ピタリとハマっていた。風景も美しいフランス映画でした。

リリオの優しさ……せつないほどに温かい


~~~~~キャスト来日舞台挨拶~~~~~

ポール・キルヒャーさん
監督の思っていた事は今の若者を語ること。
自伝であると言う事を集中して聞いたりはしなかった。
オノレ監督の独特の脚本を読んで臨んだ。
この映画は思春期の青年が部屋に居るのを覗いているような映画。
撮影が終わるとジュエット・ビノシュさんが手料理を作ってくれた。それが家族のリアリティを生んでくれた。
この悲劇を乗り越えるようなエネルギーを感じて欲しい。


フィリップ・マルタンさん
ポールさんはオーディションの遅いタイミングで現れた。
家に居るテスト映像は演技などしていなかったが「1人の俳優が見つかった」と感じた。

半野喜弘さん
「山河ノスタルジア」の音楽を気に入ってくれた監督からオファーがあり担当する事になった。
ストーリーも良くわからないうちにテーマソングを作ることになった。
nana

nana