ガラムマサラ

アイ・アム・レジェンドのガラムマサラのレビュー・感想・評価

アイ・アム・レジェンド(2007年製作の映画)
3.6
世界に一人だけの男
羨ましくないけど、ちょっとだけ憧れます


ウィル・スミス主演のゾンビ?物。
一人治療方法を探すため、愛犬と共に怪物と化した人間たちを元に戻す実験を続ける一人の男の物語。

今作の怪物は知能が合って、動きが俊敏で下手なゾンビより明らかに手ごわいです。厳密にはゾンビというより、がん治療薬の突然変異によって吸血鬼っぽくなった人間なんですが。

車も通らず、立ち並ぶビルも機能せず、人々の喧騒さえ聞こえない。夜には明かりが失われ孤独の包まれながら朝が来るのを待ち続ける。そこにはある種の解放感があるように思えました。
人類の絶滅の危機に取り残された男として、日々を生きていく姿は絶望的でありつつも、ニューヨークの街を独り占めできるのはちょっと羨ましく。

いや冗談でもこんな状況には陥りたくないですけどね……。
愛犬という相棒がいたからこそ心のよりどころがありましたけど、とてもとても。


ソフト版のほうには別エンディングが収録されています。
そちらのエンディングではタイトルの意味がまた別の意味を孕んでいることに気付けるハズ。
個人的にはそっちのが好きなんですよねぇ。