ろく

昭和歌謡大全集のろくのレビュー・感想・評価

昭和歌謡大全集(2002年製作の映画)
4.2
暴力に対し暴力の報復は悲劇を生むだけだ。監督の篠原は一見キッチュなこの作品に「平和」というメッセージを盛り込んだんだ。

なんて言うわけないでしょー。もうぶっ飛んでいるニートvsおばさんが6対6で殺し合う、あれ、これって現代版甲賀忍法帳ですかストーリー。

なんとなく殺しちゃったからナイフ→ヤリ→トカレフ→バズーカ→核兵器となんでそこまで行くかが「DEAD OR ALIVE」以来。気が狂っているとしか思えない演出と気が狂っているとしか思えない展開。このころの篠原はよかったぜ。今はすっかりハートフルおじいちゃんだよ。

女性陣は内田春菊、鈴木砂羽、細川ふみえ、森尾由美、樋口可南子に岸本佳代子となかなか豪華!それに比べて男性陣は安藤政伸と松田龍平以外は誰これなんですけど。文句は言うまい。女性陣だけでも面白い(細川ふみえと森尾由美は絶妙にポンコツ演技だけどね)。

男に誘われた鈴木砂羽がピップエレキバンを張っていたので振られるというシーンがまず男泣き(いや女泣き)。そして泣きながらトカレフで撃たれる鈴木。

バズーカのシーンも大好き。だって男性陣ゲイの恰好でふざけていたらバズーカで撃ち殺されるんだぜ。なんだそのカタルシス。ポンコツですよ。女性陣は樋口可南子の綺麗さに驚嘆する。

最後は核兵器まで。おおおお、松田狂ってるなぁ。オ○ニーしていたら吹っ飛ぶ樋口。男とセッ○スしていたら吹っ飛ぶ岸本。吹っ飛び方が雑!やりすぎコントなれど僕はこんなどうでもいい映画が好きですぜ。

サブで不思議ちゃんに市川実和子、怪しげな武器商人に原田芳雄と無駄に日本映画どやぁです。一緒に流れる昭和歌謡も最高。ああこれは園子温の原型でないですか。園子温の「地獄でなぜ悪い」が好きならおすすめ。あ、僕ですか、いやこんな荒唐無稽なもにょもにょ……はい!好きです!
ろく

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