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野良犬のtakatoのレビュー・感想・評価

野良犬(1949年製作の映画)
4.1
 久々に最後まで没入して見れた一本。明確なストーリー、キャラ、サスペンスの魅力が凄いというわけではなけど、最後まで安心して見ることができた。まずキッチリとした映画的なショットが撮れているということと、俳優の実力のおかげかもしれぬ。

 三船は若すぎて、最初は誰かわからないくらいだった。志村さんはすでにこの時点で見事な味わいを出している。戦後すぐの退廃、どん底でありながら混沌としたエネルギーを切り取っている一連のシーンは下手人間が撮ったら目も当てられない物になったろう。やっぱり映画って金や技術じゃなくて、監督のセンスと俳優の人間力によって左右されるものなのかも。タイトルシーンの犬ちゃん可愛い。
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