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お葬式のtottsunのレビュー・感想・評価

お葬式(1984年製作の映画)
3.7
「お葬式」🎬38
俳優の夫婦である井上佗助と雨宮千鶴子は、二人でCM撮影中に千鶴子の父の訃報を聞く。さっそく家族で父のいた別荘へ向かった佗助だったが、お葬式を出すのは初めてとあって、何もかも勝手が分からないことばかりだった…
午前十時の映画祭にて鑑賞。
伊丹十三作品。聞いたことはあるのに見たことは無かったため、いい機会かなと。
悲しんでるシーンをちゃんと挟んではいるけれど、それよりかはコメディ作品といったところか。
タイトルだけ見ると重たいテーマのはずなのにユーモアたっぷりに人間のある姿を見せてくる。それだけのつもりでいると最後はちょっとね。
個人的に興味深かったのが1984年の私が生まれる前の世界の作品のため、今ではあり得ないようなことが盛りだくさんで時代の変化にも驚かされる。当たり前だけど携帯電話は無くて電話自体が古さを感じるし、霊柩車は金ピカだし、タバコはどこでも吸うし、謎にみんなサングラスしてる。愛人とのシーンも今じゃあんな風に撮らないだろうし…そもそも話し言葉ですら結構違うんだなぁ。
自宅でお通夜や葬式をするなんて今ではなかなか無いし、ちょっと遠ざかりつつある子どもの頃亡くなった祖父の葬式を思い出したりした。
そんな葬式に翻弄される夫婦は最近ではすっかり高齢者の役のイメージが強い山崎努と宮本信子。
昭和らしさというか、この時代ならではでギラギラしてるよね。
エンドロール見てたら知ってる名前いくつかあったのに私のイメージよりも若いからなのか全然気がつけなかった。
唯一、住職役の笠智衆は分かったけどね。
あと、これは個人的な話なんだけど…
私、大滝秀治の本人の姿初めて見た!って思ったw
子どもの頃ものまね番組で関根勤がものまねしてるのはよく見たことあったんだけど、本人を知らないまま見てたから似てるのかどうかよく分からないまま見てた感じなんだけど…話した瞬間「あぁ!」ってなって笑いそうになってしまった。
山崎努も出演しているし、ある意味この映画に対するアンサー作品のように感じたので「おくりびと」も久しぶりに見てみようと思う。
私的には☆☆☆.7かな。
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