マグルの血

スモール・ソルジャーズのマグルの血のレビュー・感想・評価

スモール・ソルジャーズ(1998年製作の映画)
3.5
個人的にはクールランニングとかと同系列の映画。世代によっちゃど真ん中。昔のテレビは木曜日から日曜日までゴールデンで映画が流れていましたね。木曜日はホラー多め、金曜日はジブリや大衆向け、土曜日は邦画寄り?日曜日はコアな洋画!
それぞれ各局でプレゼンターがついて、冒頭と締めで映画を解説してくれるんですよね。幼かった私はほとんど覚えてないけど、とても楽しかったり、トラウマを植え付けられたり。そうやって映画に対する興味や関心を育んでいったわけです。

そんな思い出の作品の一つがこのスモールソルジャー。軍事用AIを搭載したフィギュアが襲いかかってくるというお話。今観ても全然遜色ない設定。3Dプリンターを使ってフィギュアを作るシーンはびっくりしました。98年時点でもうそのビジョンがあったんですね。テクノロジーの進化ってホントにすごい。

シュワちゃんみたいな顔したミリタリーキャラクターを筆頭にマンガみたいな個性的なコマンドーエリート。対するアーチャー達もなかなかの造形。アメリカナイズな発想とデザイン性が、戦争をコメディタッチにうまく落としこんで見事なエンタメに昇華しています。非常に物騒な話なんですが。

一方的に無害なものを迫害する様はまさに差別文化そのものだし、売れるならなんでもやる精神が、コンプラでガチガチの昨今ではありえないビジネスモデルを形成してる感じとか逆に新鮮です。このハングリーさは見習ってもいいのかも。

なんにせよ、安易にB級認定するのはもったいないクオリティ。対して意外と中身がない。いい意味で。

ばっちいトイ・ストーリーと言ったところでしょうか。面白いですが、刺さる層は果たしてどこなのか。グレムリン好きな人とか?ジョー·ダンテだし。
そういえばこの映画の公開日クリスマスなんですね。全然クリスマスっぽくない笑
マグルの血

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