たき

リリイ・シュシュのすべてのたきのレビュー・感想・評価

リリイ・シュシュのすべて(2001年製作の映画)
3.5
ずっと観たかったやつ。
このためにU-NEXT入ったといっても過言ではなかったり。無料期間いっぱいで脱退予定だけど。←貴様、

あいも変わらず行間読ませまくりの岩井俊二節なのでもう、苦手とかそういうレベルではないてすし例によって例の如く正確に意図を読み取れてないかもしれないのですが、いいです。酔いどれた勢いでぶっちゃけてみようと思います。

失楽園、ということなのでしょう。

思えば、俺たちがそれを思い知らされたのはいつ頃のことだったですかね。
この世界が楽園なんかではなく、理不尽に光が遮られ、不条理という名の空気を吸い込んで生き永らえなくてはいけない煉獄もかくや、という有り様なのだということを。

なんせこの世に生まれ落ちてわずか十数年。それが世界の全容だと、へこたれてしまうのも無理はないと思うのですよ。

けどですね。なんというのかですね。やるせないですな。

シュシュとかエーテルとか、そんな得体のしれないものを媒介しなくたって、お前には言葉があるだろうと。
耳をすませば聞こえる声があるだろうと。
俺たちには、手を伸ばせばすぐそこに、求めるものがあるだろうと。

どんなにつらくたって、ほんとに絶望してるひとなんていない。(だからつらい)
そんなひとたちへのエールのようにも感じました。(ラストあの後ふたりはどうなったんだろう)

キャストがみなさん若い。というか幼い。
蒼井優が奇跡ですな。鉄塔と舞い踊るカイトとのカットはこの世のものとは思えず。(だからこそその直後の展開が衝撃的)

伊藤歩は木村文乃かと思ってしまいました。

沖縄のエロいお姉さんはそうか、市川美和子だた。ここまで出てた…! ここまで出てたんですよ…!
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