冒頭の不穏な映像、そしてやたらに煽る音楽。
ホラー的な前触れを散々しておきながら、言葉を発せられなくなった舞台女優という静の世界へ。
言葉を発するのがいわば仕事ともいえる舞台女優が喋れなくなるというところから意味深ですが、よくは分からない。
一方の看護師の女性はよく喋る。自分の日常の事、過去の事。あれもこれも赤裸々に。
ほぼ二人の対話劇。いやセリフを話すのは一人なんで対話とは言わないか。
人は二つも三つも、いやいや人によっては四つも五つも、、いろんな仮面を持っていて、それを相手や状況で使い分けてる。
そんな事はない!、、と怒る人もいるかもしれないけど、普通そうだと思う。そうやってバランスとってる。替えてばかりいると、本当の仮面はどれだったか分からなくなる、、おお怖い^^;
舞台女優も、言葉を発せられなくなった彼女も、看護師も、、全部仮面かもしれない?
最後まで緊張感が続き、90分を切るのに疲れた。良い意味で。
映像がシャープで、冷たく冴えています。さすがベルイマン!