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夜の上海のRのネタバレレビュー・内容・結末

夜の上海(2007年製作の映画)
3.3

このレビューはネタバレを含みます

自宅で。

2007年の日本/中国の作品。

監督は「君といた日々」のチャン・イーバイ。

あらすじ

音楽祭のイベントのために、上海にやってきたトップヘアメイクアーティストの水島直樹(本木雅弘「仕事と日(塩尻たよこと塩谷の谷間で)」)は音楽祭の夜、1人彷徨っていたところ、タクシードライバーのリンシー(ヴィッキー・チャオ「チェリー・レイン7番地」)に追突されてしまう。ひょんなことから知り合った2人は言葉が通じないことで噛み合わない中、夜の上海を巡ることになる。

U-NEXTにて。

もっくんこと本木雅弘主演作。

やっぱ、この人は出るだけでカリスマ性があるなぁ。今作でもカリスマメイクアップアーティストとして演じているんだけど、髪型然りもう見た目からして先鋭的なスタイルムンムン出しててすごい。

そして、共演はヴィッキー・チャオ。ヴィッキー・チャオと言えば個人的には「少林サッカー」の髪ボサボサ、ニキビバリバリのビフォーからのあの宇宙人的なスキンヘッド坊主という衝撃的な姿が印象的だったが、今作でも初っ端から化粧っ気のない男勝りの感じを出してて、この人こういうなくばっかだな笑。

そんな2人が夜の上海をタクシーで彷徨うという「雰囲気映画」。夜の上海を男女が彷徨うというそれだけでロマンチックになりそうな設定だが、観てみると意外とコメディコメディしている部分もあって、その最大の要因が竹中直人(「あなたの番です 劇場版」)。俳優というよりも周防正行監督作でのコメディアン的な演技プランでとにかくムードをぶち壊す笑。

そんな竹中直人をはじめ、もっくんとチャオを筆頭に、水島の彼女美帆(西田尚美「かそけきサンカヨウ」)と美帆に惚れてついてきてしまった同僚の河口(塚本高史「THE3名様〜リモートだけじゃ無理じゃね?〜」)、水島の後輩の理恵(大島シノブ「その時までサヨナラ」)と通訳、同じく水島の後輩の加山(和田聰宏「あなたの番です 劇場版」)と歌手それぞれの夜が描かれる群像劇的な趣がある。

みんなそれなりに夜を謳歌しており、大人の青春してますなぁ…。

でも、やはり1番良いのは水島とリンシー。初めは事故きっかけで同行する流れでリンシーは早く離れたい!という感じで水島に対して邪険に扱うんだけど、水島の純粋なまでのお人好し具合にだんだんと関係性を築いていき、その中で最終的に今作ではちゃんと水島に着飾ってもらって、片想いのドンドン(ディラン・クォ「ライズ・オブ・キングダム-楚留香、覚醒す-」)の結婚式に行くまでとなっていく。

やっぱ、ヴィッキー・チャオが美人さんでもうタクシードライバーの時点から良くて、こんな美人なドライバーさんいない(失礼)って感じなんだけど、片想いのドンドンが実は結婚式を控えていた(それはそれで言わないのは酷いと思うが)ことがわかり、1人しょげてる姿なんかは捨てられた子犬みたいで守ってあげたくなる感じだった。

そして、それを知らずに言葉も分からず右往左往するもっくん笑。今作、中国人が撮っているからか、日本映画でよくある「日本語ワカリマセーン」描写をもっくんがやってるのも面白い点。

そんな感じでムーディーというよりかはほんわかって感じのムードで進むので思ったような作品じゃなかったし、一人一人のお話も割と雑に済んじゃう感じがしてつまらなくはないけど、肩透かしな感じはある作品だったかなー。
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