めたわに

アンダー・ファイアのめたわにのネタバレレビュー・内容・結末

アンダー・ファイア(1983年製作の映画)
3.4

このレビューはネタバレを含みます

ニック・ノルティ、ジョアンナ・キャシディ、ジーン・ハックマン、エド・ハリスら豪華キャスト。内戦地でのジャーナリストの活躍を描くアルアル映画。なのだが、本作でジャーナリズムの問題提起がされる。

1970年代のニカラグア革命。親米派政権(ソモサ大統領)と反政権派の戦い。各国で繰り返されているアメリカの政治介入による国内の混乱ですね。
ラッセル(ニック・ノルティ)とクレア(ジョアンナ・キャシディ)の報道にかける熱、アレックス(ジーン・ハックマン)の出世欲、そしてこの3人の三角関係。傭兵のオーツ(エド・ハリス)のいい加減さ(間違って反政府側についたり政府側についたり)だったりヒューマンドラマが描かれるがポイントはジャーナリズムの在り方について。

本来は中立であるべきはずの報道。しかしラッセルは革命派の意向に沿い、革命派リーダーのラファエルの死体を生きている姿として写真に収め(不謹慎ですがこの写真は笑えます)報道する。これにより、革命派の力は増しソモサ大統領らは国外(アメリカ)へ亡命することとなる。一方の勢力の利となるような偽の報道。本来あってはならないはず。しかし、現地の民衆の声を聞き状況を知っているジャーナリストだからこそ、多くの民衆の望む正義に力を貸したくなる気持ちも分かる。その二律背反が本作のテーマ。
金次第だったりどっちでもいいじゃんだったり国の思惑だったりで動くモブキャラたち(オーツやフランス人スパイやアメリカ広報官等)が、そのいい対比となっている。
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