上海十月

暗黒の命令の上海十月のレビュー・感想・評価

暗黒の命令(1939年製作の映画)
3.2
「駅馬車」とほぼ同時期に作られた西部劇。ジョン・フォードのジョン・ウェイン方がやっぱりかっこいいと思います。本作のジョン・ウェインは、学が無いが感じのいい青年という感じで、ちょっと弱々しい。本作を見るとカンザスシティーと言う場所が南北戦争中に中立であったと言うところが結構本作の歴史的背景ポイントになっています。北軍と南軍が入り乱れ、その混乱に乗じてゲリラが活動していた史実が基になっている。そして当時の映画の描き方として学があるよりは、無学で感じの良い奴が支持されるといったポピュリズムの予感を感じさせる映画でもありました。逆に学のある人間が悪いことに手を染めるといった複雑な背景を持つ人間を描いてるのでやや話がダークサイドで複雑にさせます。幌馬車が川に落ちるシーンや街での攻防戦は、結構迫力があり西部劇を見たなと言う感じですが、ラストは、これでいいのかと言う気になる作品でもあります。
上海十月

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