カッシー

007 スカイフォールのカッシーのレビュー・感想・評価

007 スカイフォール(2012年製作の映画)
4.3
かっこよくて、強くて、女性にモテる。まさに男の教科書のような存在。それがジェームズ・ボンド。

ダニエル・クレイグ版ボンドの3作目。
カジノ・ロワイヤル、慰めの報酬の流れからいったん離れて、ジェームズ・ボンドが007としての在り方をもう一度見つめ直すストーリー。
画面作りがとても綺麗です。イスタンブール、上海、マカオ、ラストのスカイフォール邸での夕闇。光の使い方が芸術的でした。
生身のアクション、見えない敵を追うサスペンス、上司のMとの関係、全ての要素がバランス良くミックスされていてとても良かったです。アクションや謎解き、次から次へと何かが起こる展開も面白い。

アデルが歌う主題歌とストーリーのリンクも良かったです。
"たとえ空が落ちようとも、我々は立ち上がり戦う"
解体を迫られた00セクションが変わらず正義のために存続しようとする姿勢、限界に近づきボロボロになりながらも007としてあり続けようとするボンドの姿と重なります。

また、そんなボンドの姿と、改めてシリーズとしての在り方を問われている007シリーズの姿も重なっていました。そしてその問いに真っ向から答えをぶつけ返した本作。
まさにシリーズの最高傑作だと思います。
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