J四郎

人蛇大戦・蛇のJ四郎のレビュー・感想・評価

人蛇大戦・蛇(1982年製作の映画)
3.5
台湾・香港合作のパニック映画。
タイトルにある通り蛇が人間を襲うだけの悪趣味パニックもの。
撮影には全て本物の蛇が使われているらしい。

「タワーリングインフェルノ」のヒットにあやかって作られた作品。
あれを蛇でやったらもっと怖いんじゃね?と。
これは当時は世界中でけっこう当たったらしい。
しかし元ネタとは違い、内容がアレだったので評価はされなかった。

本物のヘビを使ってるので画面に映るのは全てリアルな虐殺でありスプラッター!
この部分は僕でさえ胸糞悪いので、動物虐待に反対の方はこれ以上読まない事をおススメします。

サイケなOPのあと、マンション建設現場から話はスタートする。
悪徳建設業者の社長はあからさまに手抜き工事を指示する。
そこへ現れたのが蛇の大群!
蛇なんかに工事を邪魔されてたまるかい!と社長命令で蛇を次々とブチ殺していく人々。
本物の蛇を次々に殺すメチャクチャ残虐なシーンが続く。

この後も珍妙な演出は続く。
ヘビ退治の名人と大蛇の壮絶な戦いや
マングースたちが蛇を殺すシーンがやたら長い尺で延々と続いたり。
やたら勇壮な音楽に乗ってマングースちゃんが大活躍。

若い設計士は比較的まともな神経をしていて「私利私欲のために多くの命を奪った・・」なんてつぶやきます。
でも、こんな取って付けたメッセージ入れてもダメ!
映画で儲ける私利私欲のため多くの蛇をぶっ殺したのは製作者たちなのだから(笑)

ドラマ部分もほとんどギャグ漫画みたいで、昭和ゴジラシリーズのドラマが高級に思えてくるぐらい。

終盤、いよいよ完成したマンションがヘビの大群に襲われる!
本物の生きている蛇を大量投入した本気のヘビパーティーだ。
社長は刀で蛇をぶった斬る。
このシーンでは真っ二つにされた蛇がのたうち回り、むき出しになったキモが脈打つ・・苦手な人は卒倒もんのスプラッター。

クライマックスでは消防隊が情け容赦なく家具をぶっ壊し、蛇を斧や火炎放射で焼き殺していく。
消防隊の火炎放射と大蛇のカンフー(?)の壮絶な戦い。

画面に溢れる蛇と悪趣味映像も容赦なさすぎてスゴイ。
いや~ここまで壮絶な虐待は、子〇物語以外で僕が見た中ではコレが一番突き抜けてます。

確かに凄いけど評価も点数付けも難しい一品です。
悪趣味とは、こういうことさ!
J四郎

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