れれれざうるす

クリミナル・ラヴァーズのれれれざうるすのレビュー・感想・評価

クリミナル・ラヴァーズ(1999年製作の映画)
4.0
フランソワ・オゾンの初期作品。
童話の「ヘンゼルとグレーテル」を元にしてるだけあってお伽話チック。ただ内容はとんでもないもの。
同級生を殺した恋人同士の男女。森に遺体を埋めに行くのだが、それまでに強盗も行う。しかし、森で迷子になった2人は変態男に拉致監禁され、あろうことか男の方だけ首輪を付けられ…って話。

ド直球で好みのやつ!たまらない!この2人(アリスとリュック)が本物の姉弟らしいんだけどかなり際どいことまでしちゃってて凄い。
アリスは他人の死を見ることで性的興奮を覚える倒錯者なのは見てわかるけど、リュックがセックス出来ない童貞なのは性嫌悪がある気がした。(と思いきやのあの展開には胸熱)

同級生の男サイードを何故殺したのか?については同時進行していくので、徐々にただただリュックが不憫に…。可哀想だけどオゾン好みの細身の仔うさぎ系男子でなかなか可愛い。
そして一つ思ったことが。この変態男ってホモで人肉愛好家なのに森に孤独で潜んでるけど、一体今までどうやって満たして生きていたんだろ…?

何と言っても素敵なのはラスト。そもそも好き嫌いバッサリ分かれるタイプの映画だけど、苦手な人は嫌悪感、好きな人は解放感を感じると思う。何なら私は泣いた。