ユースケ

恋はデジャ・ブのユースケのネタバレレビュー・内容・結末

恋はデジャ・ブ(1993年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

際限なく繰り返される2月2日のグラウンドホッグデー。時間のループに閉じ込められた傲慢で自己中な中年男のビル・マーレイが、自分の欲望を叶える事の虚しさに気付き、他人の幸せに自分の幸せを感じる人間へと成長していく姿を描いたタイムループものの傑作。

ひたすら続く繰り返しの中で(設定では3000回)、その日のイベントを完璧にこなし、たった一日で街中の人々の心掴むベスト・エンディングは号泣必至。
映画評論家の町山智浩先生曰く、主張したフリードリヒ・ニーチェすら不明瞭だった永劫回帰の思想をたったの100分で表現し切った奇跡の一本。

永劫回帰とは…未来に慶事はあり、現在はそのための修練の場とするキリスト教的思想は現在をないがしろにしているとするキリスト教的思想に対するアンチテーゼ的思想。全く同じ人生が繰り返されたとしても、その人生に悦びを感じて精一杯生きる事が大切だとする考え方。

やっぱり、ビル・マーレイは最高。