BG

恋はデジャ・ブのBGのレビュー・感想・評価

恋はデジャ・ブ(1993年製作の映画)
4.1
今日もWOWOW×TSUTAYA発掘良品。これってTSUTAYAにメリットあるのか?いや、待てよ。TSUTAYAはFilmarksともコラボってる。つまり、WOWOWで観た人がFilmarksでレビューして、他の人がTSUTAYAで借りる。風が吹けば桶屋が儲かる商法か!まさにTSUTAYAの掌の上!…どうでもいいか。

さて、本日はこれ。「恋はデジャ・ブ」
邦題ダサ損の権威である、るんこはさんをして名作と唸らせた本作。監督・脚本は故ハロルド・ライミス。ゴーストバスターズの眼鏡のイーゴンですよー。主演は僕らのビル・マーレイ!ビル!マー!レイ!やっほい!上がってきたー!

フィルは傲慢で自惚れ屋の天気予報士。今年もやってきた田舎街への取材の日にウンザリしていた。カメラマンと美人プロデューサーを連れての出張取材。前乗りして翌朝の聖燭節イベントの取材をおざなりに終えたフィルは直ぐさま帰路に。しかし、吹雪の到来にやむ無く元居た街に引き返すことになる。そして翌朝。昨日と同じラジオ。昨夜は吹雪のはずが、外は雪の後はなく、足早にどこかに急ぐ住人たち。そう、今日は昨日と同じ聖燭節の2月2日だった…。

おい!リチャード・カーチス!タイムリープ物ってのは、こう言う作品を言うんだよ!おっと失言。

フィルはひたすら同じ1日を繰り返す。何をしようと、翌朝目覚めると同じ朝。どう足掻いても3日の朝を迎えることができない。それならってことで女性を誰彼構わず口説いたり、盗みを働いたり、やりたい放題のフィル。しかし、また迎える2日の同じ朝…。

バーで酔っ払ったフィルは隣の客に愚痴をこぼす。毎日毎日同じことをする1日だと。すると客は答える。そいつは俺の人生だと。そうなのだ。特別な1日なんて、そうそうない。タイムリープなんかしなくたって、何もしなければ、今日は昨日と同じ1日になるかも知れないんだ。

ストーリーのテンポが良く、同じ1日が繰り返されるが全く飽きはこない。ある日を境に、フィルは毎日を特別な1日にしていくのだが、演技も含めて実に見事だ。何をしても結局また無になると分かっていても、ポジティブに向き合っていくフィル。
ここで少しだけネタバレ。
さりげない場面だが、物凄く好きなシーンがあった。毎朝の取材を終え、予定があると時計を気にするフィル。走り出すと、目の前で木から落下する子供が!見事にキャッチするとフィルは悪態を付く。「たまには礼を言えよ、毎朝助けてやってるんだから。この恩知らずめ!」と。翌日は来ないのに、フィルは毎日助けていたのだ!礼を言われることさえないのに。

単純なゴメディではないし、SFでもない。ラブストーリーとも少し違うように思う。これは人生の道標だ。例え、天気のように予報がなくたって、ハッピーな1日は過ごせるはず。毎日を特別な1日にできるのだ。
心暖まるハートフルストーリー。うん、名作!
BG

BG