セガール幹事長代理

おばあちゃんの家のセガール幹事長代理のレビュー・感想・評価

おばあちゃんの家(2002年製作の映画)
3.5
映画通を気取っていた若い頃の僕の口癖が『泣かせよう泣かせようっていう魂胆がチラつく映画は駄作』だったんですが、行きつけのスナックのママに『笑わせよう笑わせようっていう気持ちの無くなったお笑い芸人はどうなるの?』って論破されて顔真っ赤にして店出たのを思い出しました。

映画を観て涙流すなんて久方ぶり。
号泣嗚咽雨あられ。

ストーリーはベタ中のベタ。
謎の恋愛パートは蛇足気味ですが、まあでも大の大人が、2メートル越える大男が、年収3000万越えるオシャレなボンボンが、わんわん泣いた後に何いっても完全に手遅れです。
二度と観たくありません。

僕が子供の頃、バブルテープガムっていう巻き尺みてえなガムを買ってきてくれって祖母に全小遣い託したら、不眠症になりそうな強烈なハッカガムを箱買いされてすげえ腹立って、杖とか隠してやったの思い出してめっちゃ謝りたくなりました。
その辺りからボケが進行してきて、祖母が作る冷やし中華の上の錦糸卵が何故かカステラの千切りに変わったりして、子供ながらに『なんかやべえことが起きてる』って感じたものです。
祖母は20年も前に亡くなったんで今さらどうのこうのっていうのは無いし、僕自身ちょっとまだ死ぬわけにはいかないんですが、そっちに逝くことになったらコミュニケーションが下手くそな僕の話し相手になってくれと、もう杖隠さないからと、その辺だけ伝えたくなりました。


なんかしんみりさせちゃってすいません。
母性本能とかくすぐってしまって。