ムック829

第七天国のムック829のレビュー・感想・評価

第七天国(1927年製作の映画)
4.0
パリの下水清掃人のシコは貧しくても誇り高い人間。7階の屋根裏に住み、そこを天国と呼んでいた。

活弁つきで鑑賞。ラブロマンスですがのっけから世界観に引き込まれてしまった。
白黒サイレント映画は下手なトーキー映画よりも集中して観れる不思議。

シコは下水清掃人だけど「俺は特別な人間だ!」と上を向いて生きている崇高な人物。
見た目が若き日のポール・ニューマンみたい。ツンデレ具合が見ていて楽しい。
それに対比するかのように素直なディアーヌ。周りを固める役者陣のキャラもいい。
階段を7階まで登るシーンはカメラワークが面白い。まさに天国への階段といったところ。

素直に感情表現出来ないシコが愛情を隠さず爆発させるシーンはたまらない。
そしてラストシーン、本当に天国のようでうるっときた。
全編に渡って流れ続けるピアノも心地よく、上手く場を盛り上げていた。
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