HidekiIshimoto

アリスの恋のHidekiIshimotoのレビュー・感想・評価

アリスの恋(1974年製作の映画)
4.5
スコセッシらしくもない中年女性再起ものなんだけど『ミーン・ストリート』と『タクシー・ドライバー』の間の作で悪かろうはずがない。らしくないようでサイコな赤オープニング。サイコのハーヴェイとマセガキのジョディはどうみてもタクシードライバーへの地続きキャラ。それ以外はらしくないユーモアに満ちた傑作ハッピー映画。改めてこれ以外ほぼハッピー映画ないと気付かされるスコセッシ。改めてそんな監督たちのアンハッピー映画が好きなことに気付かされる俺。けどアンハッピー8割ハッピー2割ぐらいがこの宇宙の現実。8割を引き受けてこそ2割が輝くのも現実。輝く2割とは例えば中村哲の笑顔とかパディントンとか。この映画の人々もしっかり8割を引き受けながら2割を輝かせようとしてる感。何も引き受けないペラペラの2割なんてのもこの宇宙にはある。例えばスシローで醤油さし舐めてギャハハ笑いとか愚首相の愚息の組閣ごっことか。