イチロヲ

良寛さんのイチロヲのレビュー・感想・評価

良寛さん(2003年製作の映画)
3.0
名主の家に生まれて、順風満帆な人生を約束された青年・良寛が、ふとしたことから人生の虚無に気づかされる。新潟(出雲崎)が生んだ伝説的僧侶、良寛の人生模様を描いている、アニメーション作品。

馬鹿がつくほど善良な僧侶が、人生の意味を模索していくドラマ。青年期を山寺宏一、老年期を菅原文太が演じており、小林幸子がナレーションを務めている。監督・脚本もまたベテランが携わっているが、「資料館の館内放映作品」という印象が強い。

市販されている良寛さんの絵本は、彼の奇人変人ぶりをクロースアップさせた内容と、彼の人情味をクロースアップさせた内容の、2パターンに分かれている。このアニメ版は、どちらかというと後者の路線となっている。

変人エピソードが扱われていないため、「天才とナントカは紙一重」というキテレツな感覚を欲している側からすると、イマイチ切れが悪い。子供と一緒に歌唱している、小椋佳の主題歌が、J.A.シーザーのようで笑えてしまう。
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