みむさん

ゴモラのみむさんのレビュー・感想・評価

ゴモラ(2008年製作の映画)
3.8
マッテオ・ガローネ監督作。
ナポリの犯罪組織カモッラの極悪っぷりを群像劇スタイルかつドキュメンタリータッチの生々しさで描いてた。いやーすごかった。

かっこいいマフィア映画みたいなものでない。しかも中心人物や大物を描くのではなく、あまり大きなことに絡んでいなさそうな組織の末端に属する人またはその周りの人の姿を描いてその組織の恐ろしさと財力勢力を見せつけるという。

5つの話が同時進行、どれもカモッラに絡んだ話だけど、登場人物はほんの少し(意外なところで)接点があるのみ。

一見なんともない生活にいかに日常にこの組織が浸透しているか…。巨大組織の末端ともなると、もう見ただけではわからない。

5つの話すべて容赦ない殺人がバンバン起きる。日々命がけ。自業自得からそりゃないぜまで様々。
ナポリ怖いー!と思ってしまう。メキシコの麻薬カルテルの恐ろしさ見たときと同じ感覚。

仕立て屋のエピソード内で、レッドカーペットであるハリウッド女優が着たドレスがこの組織の工場で作られたものだと示すシーンは印象的。