原題は "A ciascuno il suo"(各人それぞれに各人のものを/ひとはそれぞれにしかるべきものが与えられるべきだ) 。これはローマ教皇庁の半ば公式の日刊紙オッセルヴァトーレ・ロマーノ紙の一面の発行人の下に記された、ふたつのラテン語のフレーズのうちのひとつ Unicuique suum のイタリア語訳。
もちろん、以前にもピエトロ・ジェルミの『無法者の掟 In nome della legge』(1949)のようなものもあるし、タヴィアーニ兄弟による『火刑台の男』(1960)や、フランチェスコ・ロージの『シシリーの黒い霧』(1962)などもある。けれども、作家シャーシャと監督ペトリによる(おそらく)最初の共作は、新しいミステリーとしてマフィア映画のジャンルを刷新し、ある意味で最初の「政治的な」映画といえるのかもしれない。