海老川

第三の男の海老川のレビュー・感想・評価

第三の男(1949年製作の映画)
3.4
悪魔のような第三の男のような女のような。

サンセット大通り、悪魔のような女に続けて白黒月間。
エビスのCM曲これが元だったんですな〜、シリアスな展開だろうがお構いなくあの曲が流れる。

ジャケットとタイトルからガチガチのサスペンスかと思いきや、サスペンスなことはサスペンスだけど人情劇とラブロマンスが挟み込まれてました。

まあすげえ良い脚本てのは分かるんだけどいまいちどの登場人物にも気持ちをノせられなかった。
メインが人情劇で、友情を立てれば愛情が立たず〜的な葛藤と哀しい決断。それをさらに醸成させるハードボイルドなラストカット。

だもんでほんとに人物を好きにならないと、誰かに肩入れしなきゃ入り込めない映画なんですよ。わしは特段誰に対してもこいつ好きだなって思いは抱かなかったかな〜〜。情に対する背景が皆無だし。主人公ただの脚本家やんけ何を急に捜査し出して闇社会に入り込んでんねんとか色々ある。

とは言いつつ大方の評価通り映像美とプロットそのものは極上でございますよ。
タイトルが何を指すのか分かるところも大好き。
この映画を完璧に噛みしめる力の無いわしを許してくれ。
あと字幕の質が時代の影響もありヤバすぎるので英語聞き取れないと理解できねえよもう。
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