昼行灯

怪猫 からくり天井の昼行灯のレビュー・感想・評価

怪猫 からくり天井(1958年製作の映画)
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別に特に面白いとかはないが、、
鈴木澄子の化け猫とあって、他の化け猫物よりアクロバティックだった。鈴木自身の運動神経の良さもそうだが、ワイヤーアクションによって、身体のしなやかさあるいは非人間性?が際立っていた。女チャンバラの頃の名残を思わせる。ヴァンプ女優として名を馳せていた頃は着物の裾や袖のチラリズムによる性的魅力を売りにしていたが、年齢を重ねるにつれ、肉体を売りにすることが難しくなったため、代わりに怪異を売りにするようになったのか。あるいは美しいものが枯れていく様自体が売りだったのか。

鈴木の出番が思ったより少なかったのは残念。あとベースとなる話は他の化け猫物と共通しているが、加持祈祷やカーチェイスならぬホースチェイスシーンは独自展開。天井や炎のモチーフも本作ならではか。昼と屋外のシーンも意外に多いし、BGMも多様。正室が化け猫にされるシーンの、正室が体操めいた動きをするのは他の化け猫物にもあるけど、BGMが軽快だったためにギャグになってた。そのせいか、人間の顔が化け猫になる切り替えもギャグに思えた。
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