かなり隠れた名作ドキュメンタリーを見ました。
ハリウッド映画の名カメラマン、ハスケル・ウェクスラーのドキュメンタリー。と言いたい所だが、完全なる親子のセルフドキュメンタリー!!
監督は息子がやってる訳だが…開始5秒で親子ケンカというか親父が息子の演出にイチャモン付けるという。。
そりゃハスケルは『夜の大捜査線』や『アメリカン・グラフィティ 』途中降板したが『カッコーの巣の上で』などとにかく百戦錬磨のカメラマンなのだ、ほぼほぼ素人に近い息子の撮影に痺れを切らす。
そこからだんだん見えてくる2つの事。
1つ目。ハスケル・ウェクスラーは若い時から80歳になる現在まで常にイケイケで反骨精神をもってアメリカ政治や映画のトップである監督に噛み付いたりと 取っ付きにくい人間。小さい頃から息子ともあまり上手くいってないようだ。
2つ目。とにかく息子の撮影技術がどうしようもない。ピントが合ってないのはしょっちゅうで、音声がとれてなかったりもする。極めつけが、父の仕事っぷりを邪魔しないように撮影する訳だが…父が撮影するジュリア・ロバーツの後ろで息子見切れてる!!!どうやら天然も入ってるようだ。。
ちょいちょい親父は息子にイチャモンに近いアドバイスを送り続ける訳だが、それが本当に的確で勉強になります。ついには親父が息子を撮ったりと立場逆転する始末。
まさか『イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ』よりずっと先にこんな逆転ドキュメンタリーが存在したとは…!!
しかし、今作の編集は最後まで息子本人がした訳だから自虐的編集と言えるだろう。。
そして2人でアルツハイマーの母親の所に会いに行ったりと、親子の距離がだんだん縮んでいくのが分かります。。
そして最後は・・・感動でした。。
ちなみに2003年の当時で80歳。でも発言もハキハキしてて運動のシーン元気いっぱいでしたが…さすがに今は亡くなってるのかな…と思いきやまだご健在でした!!!スゴイ!!