とり

ウォーター・ホースのとりのレビュー・感想・評価

ウォーター・ホース(2007年製作の映画)
3.5
疲れた体と頭にぴったりのお子様向けファンタジー映画でした。
予告編ですでにネッシーがあんまり可愛い造形ではないと思っていたので、そこはある程度心構えができていたのでよかった。
似たようなルックスでエラゴンの竜は可愛かったので、なんか不思議です。
ネッシー(クルーソー)は幼少の頃ちょっとカワイさを狙いすぎた感じがするので、そこがちょっと素直に受け入れられなかったのかも。こんな見方、汚れた大人です。
見事に野暮ったい登場人物ばかり、空気が澄んでそうな美しい風景、微妙に外しぎみの上品なジョーク、どれもこれもイギリス臭さ(正確にはスコットランド臭)全開です。
こういう土地だからこそ様々な伝説が生まれるんだろうなぁって感じ。もっと北の国のほうがもっと雄大で美しそうですが。
この映画で一番ツボったのは母がオジー・オズボーン(嘘)だったこと。
そして娘がこれまた母にそっくりだったこと。ほんまもんの母娘か?
主人公の少年はソバカスだらけで色白、ひ弱そうで微妙にブサイクと可愛らしさの狭間にあって、完璧。
完璧な美少年よりリアルで感情移入しやすいです。きっちり押さえるところは押さえてある感じ。
街の風景なども普通にその辺で撮影してそうっていうか、我々日本人が憧れるヨーロッパ系のイメージがそのまま具現化されていて満足。
でもエンドロールを見てたらニュージーランドとかでも撮影してるっぽいんですねぇ。
ストーリーや作りこみの点においては子供向けってことで許せてしまいます。
そういう及第点的レベルの作品ですが、ネッシーの背中に乗って湖を駆け巡る映像だけはガチ。
ネバーエンディングストーリーでファルコンに乗って大空を飛び回る部分に通じます。
制作側もこの部分だけ作れば満足だった、そういう雰囲気があります。いや、ちゃんと全体を通して真面目に作ってありますが、力の入れようが違う。
すごくワクワク。このシーンを見ただけで私も満足できました。大人になってもこういう部分への憧れは誰しもが持ってますからね~。
TOHOシネマズ流山おおたかの森
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