玉生洋一

ダブル・ジョパディーの玉生洋一のネタバレレビュー・内容・結末

ダブル・ジョパディー(1999年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

よくある冤罪・復讐ものかと思いきや、
鍵となる「二重処罰の禁止」がうまいアクセントとなり
独特の緊張感を保ったまま最後まで楽しめた。

「刑期を全うしたので夫を殺してももう処罰されない」
という滅多に持てない特典を生かすなら
中盤に「夫の頭に拳銃をつきつけて殺そうとする」
→「失敗して結局殺せず」
というシーンを入れてほしかった。
敵側の夫も自分がそのような特殊な状況に置かれていることを知っていたほうが、攻防のレベルが上がると思うのだ。

クライマックスで出てくる
「今度は逆に、夫に妻殺しの罪を着せる」
というアイデアは
因果応報的な解決法として面白い。

実際は結局正当防衛で夫を銃殺することになり
それはそれでおさまりはいいが
ありきたりなので
「絶好のチャンスが来たのに直前でなぜか夫を殺さない主人公」
→「不思議がる映画鑑賞者」
→「実は妻殺しの罪を着せる策略だった」
というオチでもよかったような気がする。

さらに、現在の仲間たちに過去の悪事が露見して恥をかく
というシーンがクライマックスにあれば
映画鑑賞者の溜飲もより下がるのでは。

※2020.11午後ロー。