安堵霊タラコフスキー

豚が井戸に落ちた日の安堵霊タラコフスキーのレビュー・感想・評価

豚が井戸に落ちた日(1996年製作の映画)
3.3
新作カンヌ出品記念ということでホン・サンスの記念すべき長編デビュー作

ホン・サンスはいろんな意味で韓国の成瀬やロメール的だと思うけど、それは主にミニマリズム溢れるスタイルや佳作ばかり、つまり良いんだけどめちゃくちゃ良いって思える作品が少ないという意味でなのだけど、この映画も長編処女作にして既にそんなホン・サンスらしさ溢れる作品になっていた

とにかく4人の男女のいざこざを淡々と、ときにコミカルに描かれいて実にホン・サンスだったのだけど、終盤で唐突に悲惨なことになったのには驚いた

しかし途中でその一種淡白な描写のせいか見てると若干ダレる部分もありつつ、見終わるとまた別の作品が見たくなって、ホン・サンスの映画って何故か癖になってしまうから嫌いなれない映画監督である

ところでタイトルの意味が結局わからなかったのだけど、どういうことだったのだろう