ぴろぴろ

ファイト・クラブのぴろぴろのレビュー・感想・評価

ファイト・クラブ(1999年製作の映画)
4.0

見始めて暫くは恍惚とした表情を浮かべて殴り合って興奮している男たちに「いくつになっても男子しょーもない」
ロッキーなら分かるけど、どこが面白いのかよく分からなかった。   
ところが、あるシーンで「ん? これはもしかして?」と思った辺りからグングン引き込まれて、ラストでは鳥肌が立って、3回続けて観てしまった。
暴力シーンや顔をしかめたくなる悪ふざけ、度を越えて突き進む反社会的な集団組織は感心しないけれども、男女問わず、社会人の誰もが1度位は「理想と現実」「このまま老いて行くの?」と自身の人生に点数つけたくなる様な瞬間があるのではないだろうか。
良い部屋に住んで良い車に乗って。  素敵な家具に囲まれて仕立ての良い服を着てたまに贅沢もしたい。  だから働く。  はい、私も消費の奴隷。
やがて大概の大人たちは、結婚して子育てが始まれば自分に掛けられるお金も時間も限られて、ワチャワチャとした日々に小さな幸せを見出して、多少の不満は有っても守りに入って行く。
精神的にも外見的にも丸くなって行く。
断捨離やミニマリストに憧れはあるけど消費も好き。  私は今のままで全然良いと思ってるし、痛いのイヤだし殴ったり血を出したり全くしたくないけど、

殴り合いてぇんだ‼︎
いやいや、痛い思いしなくても生きてる実感感じられるよ‼︎
いやだってブラピが完璧にカッコいいからさ‼︎

ここはもう雄と雌の違いなんだと思う。
マーラも病んでるけど殴り合いには参加しないでしょ。

ブラピのカッコ良さと名言、冴えない不眠症のエドワード・ノートンが上手いから面白いんだなぁと思った。
これは、刺さる人には刺さる味のある映画なのかも。
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