ゴタール追悼ということで、映画好きなら観ておかなければと思いこの有名作を鑑賞。
表向きはかつての愛を思い出した二人の逃避行。しかしストーリーは結構メチャクチャ。
愛のためなら殺人強盗当たり前。普通に合法的に逃げればいいのに…これは気狂いですわ。
台詞が急に朗読になったり、詩的になったり。かと思えばミュージカル風になったり。
唐突に画面に語りかけるメタ表現も出てきたりと、かなり自由でなんでもごされな作風に翻弄される。
「今のおっさんとのやり取りはなんだったの?」とかストーリーに全く絡まない謎のシーンも。
ヌーベルバーグとは自由奔放な映画作りらしいですが、自由すぎてちょっと理解不能ですね。
滲み出るお洒落さは素晴らしい。炎上する車からの俯瞰長回しなどカメラワークも独特。
なによりアンナ・カリーナが良かった!たとえ悪女だとしても惚れてしまうのも無理はない。
おそらく監督の意図したメッセージの半分も理解出来てないけど、不思議な魅力を感じた映画。いつかまた見直したいかな。