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デイズ・オブ・サンダーのBGのレビュー・感想・評価

デイズ・オブ・サンダー(1990年製作の映画)
4.0
ドン・シンプソン&ジェリーブラッカイマー制作、トム・クルーズ主演のカーレースアクション!デイズ・オブ・サンダー!!
アウトローでのトムへの名サポートが記憶に新しい名優ロバート・デュバル、トムの元妻ニコール・キッドマン共演。カーレース映画ってあんまり観てないんだけど、ラッシュと並んで思い浮かべるのが本作、デイズ・オブ・サンダー!!
すみません、言いたいだけです…。

トップガンの2匹目のドジョウまたは二番煎じ扱いで不遇の本作。確かにプロットは似ているよ。それは認める…。でもさ、そもそも描かれているテーマが違うんだよ!このバカチンがっ!トップガンが成長物語であり青春映画なのに対して、本作は本能の物語でありワンサゲン映画なんだよ。主人公、全然成長してないから。だからヒロインが、トップガンでは女教官であり、本作では女医なんですぅ!わかった!?

興奮しすぎの能書きはさておき、まずはレースシーンが迫力満点!そのスピード感たるや、その辺に転がってる凡百のカーアクションとは訳が違う。バックミラーを横切る後続車に、迫る側壁。加速し空気を裂く音、唸るエンジン音、タイヤの摩擦音…。まさに命を削るようなレースをその身で体感できます。

主人公コールは若き野良レーサー。彼が伝説のピットクルー・ハリーと組むところから物語は始まる。始めは対立するものの、勝利のためにコミュニケーションを取り、チームとなる。快進撃を続けるコール達。チャンピオンのラウディと熾烈な争いの中、その大事故は起きるのだった…。

作中、強調されるのは男子の論理であり、男の本能だ。ムカつくライバルだろうと速い男は認め、どんなに嫌なヤツでも自分の車を速く走らせる男は認める。アイツは俺より速いのか?つまり、50m走で一番速いヤツがクラスで一番偉いとか、ケンカで一番強いヤツが鈴蘭のテッペンだ!って言うアレだ。
クライマックスで、ヒロインに見てられないと言われてもコールはレースに向かう。死の恐怖はある。コールは成長した訳でもないし、ましてや恐怖を克服した訳でもない。恐怖心を抱いたまま、なぜレースに挑めるのか。決まっている。漢気だ! 自分の認めた男が、自分を認めてくれたのだから!友情とは全然違う。これが本作、デイズ・オブ・サンダーーー!!!

事故後、コールとラウディが車椅子でもレースを始めるコミカルなシーンがあるんだけど、気持ちは分かるはず。だから、余計に可笑しいんだよね!レンタカーまでぶっ壊すのはやり過ぎだけど。まあ、勢いってことで。モノはついでってヤツさ!
あとはハリーがレーシングカーに独り語りかけるシーンとか、憎らしいチームオーナーのティムの行動とか最高なんだよ。まあ、映画のルックはトップガンのが上かもだけど。

カーレース映画としては、そこまで評価されないのも頷ける。カーレースを映像化しているが、競技としてのレースはさほど描いていないからね。ジャンルとしてのカーレース描写なら、ラッシュの方が正直良く出来てると思う。あれは、ロン・ハワード監督だったか。本作は誰だったかなー。シラベテミマスネー。うわっ!兄リドリー・スコットにも負けない才を持つトニー・スコットじゃないか!早く言ってよ、もう!

茶番の後は、締めのご挨拶。
こんな男子心をくすぐる心憎い映画を生み出したトニー・スコット、間違いなく最高な監督の一人だ。ありがとう、トニー!最高にワクワクして、俺の心を稲妻のように駆け抜けたぜ。俺はあんたが大好きだ!
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