志村けんを思い出すと加藤茶を思い出し、加藤茶を思い出すと、どうしてもチャップリンを思い出してしまう。笑
やっぱり面白い。表情、動き、テンポ、どれをとっても彼に勝るコメディアンはなく、そしてテーマ性が綺麗に織り込まれている。
テーマ性といえば、チャップリンはこの映画で資本主義を批判したとされ、その後、アメリカ映画界を震撼させるレッド・パージの標的にされてしまう。エリア・カザンは『波止場』で組合批判をすることで追及を免れる・・・。哀しいかな、映画は政治と無関係ではいられない宿命を背負っているのだ。
本作は、チャップリン初のトーキー映画で、彼の肉声が初めて聞けた作品。映画は国境を越えたエンターテインメントであるとし、サイレント映画に最後までこだわったチャップリンは、この映画でも最小限のセリフのみ音声にし、しかもはちゃめちゃな外国語の歌詞を言うだけにした。なんていう反骨精神だろう。まるで、
「ほらね、いい映画に音声なんていらないんだよ」という声が聞こえてきそう…。
チャップリンは自分の映画の主演女優とことごとく恋仲になり、結婚までしてしまうが、この主演女優のポーレット・ゴダードとは、勿論結婚し、そして生涯の伴侶としている。元祖年の差婚で、その点も加藤茶から連想してしまう…。
若い頃の写真を見るとビックリするが、チャップリンはトレードマークのチョビヒゲをとると、実はコメディアンとしては不利なほどの美男子なのだ。
ところで、これは完成度高く、自分的にはチャップリン映画の中でも最も好きな作品。特にウェイター役がイイ!
カフスはね~、最高だよー。(^○^)
そして最後は生きる勇気をもらえる 。