さわだにわか

ジュブナイルのさわだにわかのレビュー・感想・評価

ジュブナイル(2000年製作の映画)
3.0
小学校か中学校のときにこれと「リターナー」がクラスで流行っていて当時の俺は中島義道とかを読む嫌なガキだったのでこんな子供騙しに喜んじゃってガキっぽい奴らだなと思って眺めていたがやはり人間素直がいちばん、それに観もせずに先入観で物を言うのは良くないなと思ってあれから二十年、ついに映画館で初めての再会を果たした「ジュブナイル」はまさしくジュブナイルだったのでガキっぽいなと思ってクラスの連中をせせら笑っていた俺は正しかった。人間、二十年ぐらいじゃ嫌な性格は変わらない。

スタッフロールにF先生への献辞が出るのでドラえもんとかキテレツとかあとなんか色々やりたかったんだろうというのは分かるが分かったところで別に映画が面白くなるわけでもない。ロボットは別に可愛くないし演技演出はだだ滑り、ハイスピード撮影の無意味な多用とかあれ山崎貴が機材使えて嬉しかったから撮っただけだろとか言いたくなる。シナリオは子供の描いたノートの片隅漫画より捻りがなくて面白くない。

PS2コンでロボット操縦!といかにも夢があるでしょう的にやられてもその頃にやっていたPSとPS2ゲームといえば「ペルソナ2」とか「メタルギアソリッド」とか「サイレントヒル2」だった俺には響く感ゼロである。
いや、でも「アーマード・コアMOA」はめちゃくちゃやってた。めちゃくちゃやっていたがアーマード・コアだったら自分で自機組めるし街だってある程度好きに破壊できるのにこの映画のつまらない主人公はウェポンの選択さえしようとしないばかりか家屋の一つも壊しはしない!破壊すべきだろ!ロボット操縦にそれ以外のどんな楽しみがあると言うんだ!それにお仕着せのマシンで満足するなお前は!

そういえば当時の波に乗りまくっていたソニーが協力しているのでこの主人公は劇中で大ヒットした「サルゲッチュ」をやっているのだが「サルゲッチュ」も俺のクラスではしっかり流行っていて俺はどいつもこいつもガキばかりとやはりバカにしていた。ミスチルとかだせぇんだよと思いながらデヴィッド・ボウイを聴く。コロコロ派に否を叩きつけるためだけにボンボンを読む。考えれば考えるほど自分の痛い嫌なガキっぷりに嫌気が差してきたので俺がロボット工学者だったら過去の俺を抹殺するために殺戮ロボットを送ってると思う。
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