アキラナウェイ

張り込みのアキラナウェイのレビュー・感想・評価

張り込み(1987年製作の映画)
3.6
サブスクで配信されていない作品を求めてGEOに探索に。

大好きなリチャード・ドレイファスとエミリオ・エステヴェスが共演したこちらをレンタル。

リチャード・ドレイファスは大人になってから観た「ジョーズ」以来のファン。エミリオ・エステヴェスは、幼少期に観ていた「ヤングガン」からずっと、僕の心のヒーロー。

シアトル市警察の刑事クリス(リチャード・ドレイファス)とビル(エミリオ・エステヴェス)は、脱獄した凶悪殺人犯スティックが元恋人マリア(マデリーン・ストウ)の自宅を訪れる事に備え、24時間態勢での張り込みを命じられる—— 。

ああぁぁぁぁ。
80年代LOVE。
このノリ、この空気。
もう一度この時代に戻りたい。

冒頭は、クリスとビルのへっぽこっぷりを惜しみなく披露。

リチャード・ドレイファスが魚の加工工場で、魚に埋もれながらも犯人を追う姿からしてもう最高。ベルトコンベアで魚臭いクリスの一丁上がりで、パートのおばちゃん達も苦笑いよ。

ヒッチコックの「裏窓」的オマージュを感じさせる、マリアの自宅の向かいで張り込む2人。夜シフトの彼らと昼シフトの別の刑事2人との拮抗も面白い。

凸凹コンビによるクライム・サスペンスかと思いきや、監視していたマリアと恋仲になっていくクリスのラブコメ要素が多め。

覗き見気分で眺めるマデリーン・ストウの美しさに見惚れてしまう。

偶然出会った男女を装って、マリアの自宅に入っていく時のクリスのしてやったりの表情とか、双眼鏡を覗くビルに向けてのウィンクとか、何せ楽しいノリがずっと続く。

全編通じてエミリオ・エステヴェスは脇役に徹していて、寧ろその扱いは不憫なぐらい。もっと見せ場をあげて欲しい。

反面リチャード・ドレイファスは大活躍。
魚の加工工場に続き、ラストには木材の加工工場でのアクションも。流石の80's。スタントを使っていたとしても、身体張ってます感は尋常じゃない。

80年代のバディものって、誰と誰が組んでも、一定の面白さがある。

何だろう。

2000年代以降と80年代や90年代の空気感の違いって。明らかに昔の方が色々緩くて、人々が許し合えていて、何せ楽しい。

僕はいつでも映画という名のタイムマシンに乗ってあの時代に行くんだ。クソfuckin'面白いあの時代へ。