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ロスト・ハイウェイのKSatのレビュー・感想・評価

ロスト・ハイウェイ(1997年製作の映画)
3.9
デヴィッド・リンチ追悼のために再見。

ものすごく久しぶりに観たら、リンチの映画の中でも特に撮影が凄いことに気付いた。特に、室内の場面で目を惹く黒の濃度とかザラついた画面とかが凄まじい。明らかに撮影に力が入っている。

正直、もう一度観たところで何が何だかわからないが、男性の願望(若さ、権力、暴力衝動)と女性の二面性についての噺なんだろうな、というのはよく解った。パトリシア・アークェットの表現力は、もっと評価された方が良い。

ボウイやルー・リード、マンソン、ナイン・インチ・ネイルズ、スマッシング・パンプキンズなど、いつもの50s中心とは大きく異なる選曲も、面白い。特にラムシュタインの使い方とかブツ切りで意味わからんけど、めちゃくちゃ最高!

『マルホランド・ドライブ』の方がロジックが通っていてわかりやすいし好きだけど、これはこれでかなり私的で感覚的で面白い。前半で主人公の家として登場するリンチの家のインテリアも素晴らしい。
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